Raspberry Pi 4でZabbix環境を構築するための簡単な手順を以下にまとめました。初めての方でもスムーズに設定できるよう、具体的なリンクやコマンドも記載しています。
Raspberry Pi 4を購入
まずはRaspberry Pi 4本体を準備します。Zabbixを快適に動作させるため、4GBモデル以上が推奨ですが、どのモデルでも動作可能です。
SDカードにRaspberry Pi OSを書き込む
- Raspberry Pi Imagerを公式サイトからダウンロードしてインストールします。以下のリンクからダウンロード可能です: Raspberry Pi Imager ダウンロードページ
- Imagerを起動したら、以下の手順でSDカードにRaspberry Pi OSをインストールします。
- OSの選択: 「Raspberry Pi OS (64-bit)」を選択。
- ストレージの選択: 書き込みたいSDカードを選択。
- 設定アイコン(⚙️)をクリックし、WiFi設定、アカウント設定、SSH設定(パスワード接続ができるように)を行います。
- 「書き込む」をクリックしてインストールを開始します。完了まで数分かかります。
初期設定(WiFiやアカウント設定)
Imagerでの設定が完了すると、SDカードは必要な設定を反映した状態になります。これにより、Raspberry Piを起動するだけでWiFiやSSH接続が可能です。
起動
SDカードをRaspberry Piに挿入し、電源を入れて起動させます。
IPアドレスを確認
起動後、WiFiルータにアクセスしてRaspberry Piに割り当てられたIPアドレスを確認します。IPアドレスが分からない場合は、TeraTermなどのSSHクライアントを使用して、候補のアドレスに接続を試みる方法もあります。
初期アップデート
SSHでRaspberry Piにログインし、以下のコマンドを実行してシステムを最新の状態にします。
bashコードをコピーするsudo apt update && sudo apt upgrade
IPアドレスを固定に変更
Zabbixサーバーは固定IPでの運用が推奨されます。nmcli
コマンドでIPアドレスを固定にし、NetworkManagerを再起動します。
nmcli connection modify "接続名" ipv4.addresses "固定IP/サブネットマスク"
nmcli connection modify "接続名" ipv4.method manual
sudo systemctl restart NetworkManager
再接続
固定IPで再度SSH接続を行い、設定が反映されているか確認します。
Dockerのインストール
Docker公式のインストールスクリプトを使用して、最新バージョンのDockerをインストールします。これにより、docker compose
サブコマンドも使用可能になります。
curl -fsSL https://get.docker.com -o get-docker.sh
sudo sh get-docker.sh
Zabbixの公式リポジトリからファイルを取得
Zabbixの公式Dockerリポジトリから必要なファイルをクローンします。
git clone https://github.com/zabbix/zabbix-docker.git
cd zabbix-docker
適切なYAMLファイルの選択
Raspberry Pi OSはDebianベースなので、docker-compose_v3_ubuntu_mysql_latest.yaml
を使用します。これは、Ubuntu向けに設定されたYAMLファイルで、Raspberry Pi OSとも互換性があります。
YAMLファイルへのリンクを設定
以下のコマンドでcompose.yaml
のリンク先を変更します。
ln -nfs docker-compose_v3_ubuntu_mysql_latest.yaml compose.yaml
コンテナを起動
以下のコマンドでZabbixのコンテナを起動します。
sudo docker compose up -d
起動完了を待機
コンテナ起動後、Zabbixが完全に立ち上がるまで少し時間がかかります。すぐにブラウザでアクセスするとデータベースエラーが発生する場合があるため、数分待ってからアクセスしましょう。
ブラウザでRaspberry Pi4のIPアドレスにアクセスし、初期アカウント(Admin/zabbix)でログインします。
これで、Raspberry Pi 4上にZabbix環境が構築されました。
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